こういうテーマは全員が同じキャリアや経験をしているわけではないので主観的になってしまうので色々な見解があると思いますが一人の考えとして書いてみました。
金融はどの国でも存在し、国境を跨ぐクロスボーダー案件も多いので僕が経験した国際金融の世界では色々な人と仕事をしているうちにグローバル人材という姿はそれとなく見えてきました。
結論からいうと、僕の中でグローバル人材とは「専門領域で世界で戦える人」だと思っています。「専門領域」というのは特に限定されているわけではなく、特定の技術でもノウハウでも専門性のある領域ということです。例えば、僕の場合はプロジェクトファイナンスという業務に携わっていたのですが、グローバル人材というのはこのプロジェクトファイナンス業務で世界のマーケットで案件獲得して組成できるかどうかだと思います。
それにはいくつかの能力を複合的に発揮することが求められると思います。それは①交渉力やコンセンサスを醸成する力②その分野での国際経験③専門的知識だと思います(この順番で重要だと思います)。まずビジネスの世界だと交渉や合意を取り付けて物事を進めることが第一です(友達をつくったり仲良くなることが第一の目的ではないです)。また経験については、事例を多く知ることは相手を説得したり内部を説得する為にも重要な要素です。経験は最初は少ないかもしれませんが、国内の経験であっても同じ分野であれば経験として使えると思います。最後の専門的知識というのはその分野での当然のルールや決まりなのでこれが無いとゲームに参加できないので意識して習得する必要があると思います。多くの修羅場を潜ることで経験などが身につくと思います。プロジェクトファイナンスの場合だと①銀行としてリスク分析や相手のニーズを踏まえた交渉戦略を立てるここと、②事業者やホスト国関係者などとの交渉の経験、③特定のセクター(例えばLNGや電力)のファイナンスに関するストラクチャーの知識や前例などになります。
これらの条件に「英語」という条件は入っていないですがこれは①~③全てにおいて必要だからです。
こういった金融の分野以外にもグローバル人材が活躍している分野は多くあります。企業内ではメーカーの技術者、マーケッター、内部統制などの部門などでも①~③を発揮されている方々にお会いしたことがあります。
また、僕自身、これまで日本の会社では「グローバル人材の育成」といった人事戦略を良く聞きました。一方で気付いたことは、他国では日本の様に「グローバル人材」という人材層の呼び方をあまり聞いたことがないので、やはり日本の会社などの方がグローバル人材の不足を感じているのかもしれません。
そういう意味では必要とされている「グローバル人材」になれれば活躍の場も自ずと増えるということになるでしょう。今後もこのテーマで自分の例も踏まえながらどうすればグローバル人材になれるのかについて書いていきたいと思います。
今日、Clubhouseでこのテーマをディスカッションするのでこういった考えをぶつけてみて面白い話がでたら追加でアップデートします!
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