銀行について
最近はフィンテックの台頭により様々な決済手段が出てきたので銀行も対応を余儀なくされています。そういった事実のみで「銀行不要論」が語られることが多くなってきましたね。
一方で、決済事務=銀行業ではなく、銀行の融資、投資、ストラクチャーリングは与信判断に際して目利き力を必要とするので、運用サイドの銀行員の経験、ノウハウは今後も必要です。よく、銀行員が不要になるとの論調を見かけますがそれは業務内容次第です。銀行はリテールからストラクチャードファイナンスまで様々な業務をやっているのです。
分野別では、メガバンクなどは海外での収益が大きなウェイトを占め始めていて、半分近くになっている銀行もあります(例えばメガバンクは結構前からプロジェクトファイナンスでは世界一です)。円と違って利鞘が稼げる通貨によるビジネスは途上国を始め沢山あります。そしてそれは途上国支援にもつながります。インバウンドにも勝機はるでしょうしフィンテックやVCと競争ではなく協業する動きも活発化しています。
また近年はアジアの金融機関やプラットフォームへの戦略的出資なども増えてきていますが、この様に伸びる業界にリソースをシフトし易い点も銀行業のメリットです。なぜ銀行という業態が世界中で存在し、これまで生き延びてきたのかという点をよく考える必要はあるでしょう。リスクテイクも然り、ESGも然り。そこに銀行そして銀行員として生きる道がある様に思えます。
金融機関の業務やキャリアについては今後もコメントしていきます。